16歳の合衆国

yucchitamala6182007-05-30

久しぶりに映画の感想を…

「16歳の合衆国」(2003年アメリカ)
監督・脚本:マシュー・ライアン・ホーグ
製作・出演:ケヴィン・スペイシー
出演:ドン・チードルライアン・ゴズリング、クリス・クライン、ジェナ・マローンレナ・オリン

友達とツタヤに行ったときに見たいと言っていたから気になってて
ふら〜っとツタヤによったときにあったから借りてみた。
ストーリーは大まかに言うと、
16歳の普通の少年が元恋人の知的障害のある弟を殺してしまう。
その「理由」を探る
というお話。
日本でありそうな事件。
「理由」って簡単に探れるものじゃないですね。
最近自分の母親を殺して頭を持って自首してきた男の子がいたし。
腕を切って植木鉢に刺して塗装したなんて猟奇的なこともあったみたいだし。
この映画では主人公が殺人を犯したところから始まって、
時々回想があって、
だんだん「理由」が明らかになっていくという展開。
でもどんな殺人であろうと、
「理由」を2時間でまとめるなんて無理なわけで。
そこを断片的に描く事によって少年の本当の心をかいま見せる
脚本がすごく良いのだと思う。

少年が産まれた瞬間から、殺人を犯してしまう瞬間までの全ての事物が「理由」につながる。
この映画は主人公が人を殺してしまったことを肯定的に見せているようで、
殺人を否定している。

少年は知的障害者である元恋人の弟が「同情」と「嘲笑」の対象で見られている事に気付いていて、
それに対する弟が抱える「不安」から救ってあげようと殺してしまった。
それは立派な理由にもなるのだが、
この世から人を消してしまう事によって起こるその消えた人間を取り巻く
人々の悲しみもリアルに描かれていて、
殺人を否定している。
主人公も拘置所の教師に「後悔している」と話している。

殺人に「理由」はなければならないと思う。

総評★★★★★


こんなこと書いてたら
「スクリーム」の台詞思い出しちゃった。

「理由があるより恐ろしい…」

そう考えるとホラー映画ってクソ映画が多いわけだ〜

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