ボーイズ・ドント・クライ

ボーイズ・ドント・クライ」1999年アメリ

出演
  ヒラリー・スワンク (Brandon Teena)
クロエ・セヴィニー (Lana Tisdel)
ピーター・サースガード (John Lotter)
ブレンダン・セクストン・サード (Tom Nissen)
監督
キンバリー・ピアース

1993年、ネブラスカ州リンカーン。20歳のブランドン(ヒラリー・スワンク)は男装して小さな町フォールズタウンへ向かう。そこで地元の青年ジョン (ピーター・サースガード)とその弟分トム(ブレンダン・セクストン3世)らと知り合い、彼らの仲間の女性ラナ(クロエ・セヴィニー)と恋におちる。ジョンは元詐欺師でラナの母親の愛人でありながら、ラナにひそかに惚れていた。トムは彼の刑務所仲間で暴力的な男。以前、車を盗んで逮捕された過去があるブランドンは、危険な存在の彼らと微妙な距離を保っていたが、裁判所の召喚命令に背いていたため、ある日免許証から本人とバレて逮捕拘留された。ブランドンは面会に現れたラナから真実の告白を迫られ、自分は性同一障害者であると打ち明けた。ブランドンを愛するラナはその事実を受け入れたが、仲間はブランドンを忌み嫌った。そしてついにある日、ブランドンは彼女を許せなかったジョンとトムの手で殺され、死体で発見されるのだった。(goo映画より)

この映画の存在を知ったのは、ちょっと前まで夢中で観てたドラマ「ラストフレンズ」がきっかけ。
私のまわりもけっこうみんなドラマ見てて、最終回どうなるかの予想とか話してたら、
ボーイズ・ドント・クライ」を見ればわかるって聞いたので、
ドラマが終わったら見比べようと思ってました。

ドラマは最終回がかなりがっかりな感じで、いかにも日本のドラマでした。
なんか無理矢理うまくまとめた感じで終わったので、
それまでとても面白くて、役者の演技も良かったので残念です。

そして今回映画の方を見ました。
ドラマとは全く違う話でした。ただ、「性同一性障害」の主人公ってところが同じだけ。
すごく重いです。しかも実話です。
性同一性障害」というのは、今でこそ少しは知られるようになった障害だけど、
この映画の舞台(というか、実話)は1993年。しかもアメリカの白人の田舎町。
アメリカの田舎町、とくに白人だけの街っていうのは、マイノリティに恐怖を抱いているのか、
とても差別と偏見が強いようです。
映画前半で、ブランドンは男でも女だとしてもやってはいけないような犯罪(車両窃盗)をする、
どうしようもないただの不良です。
ただ、そうなったのも性同一性障害が関係しているのなら主人公のまわりの理解のなさが原因かと思います。
そこから抜け出して、男として新しい街で暮らし始めるのですが、過去の事件によって本当は女性だという事が
まわりにバレてしまう。
それでもクロエが演じるラナはブランドンを人間として好きで、守ろうとする。
ここがドラマとの大きな違いだと思います。
ドラマだと女同士の恋に答えてあげれません。
ラナは女性としてもとても強く描かれています。
あと、この映画はみんなしょっちゅうビールを飲んでいたり、ドラッグをやっているのでみんな
常に生気がないです。
最初のバーのシーンで、「あいつ殺人犯だぜ」って、ちょっと変な男を指差すシーンがあったんだけど、
英語で「Ted Bundy」って言ってて、字幕が「殺人犯」だったので、お!っと思った。
テッド・バンディは実在のアメリカのシリアルキラーアメリカじゃ殺人犯の代名詞なんだね。
こんなとこで知識持ってても役に立たなそうだけど。
この映画はアメリカや他の国でもR指定があったらしいんだけど、
汚い言葉はたくさん出て来るし、ヒラリー・スワンクも全裸もなるし、
危険なシーンがいっぱいです。
ヒラリー・スワンクはこの映画でアカデミー賞の主演女優賞を受賞しました。
最後の方にシャワーを浴びるシーンがあって、
服を来ているときは一生懸命男の振りをしているブランドンだけど、
裸になると華奢で肌が奇麗で、、、切なかったです。。
「レズ」や「オカマ」なんて言葉は結構聞いちゃうけど、
性同一性障害」の人はそんな言葉をどう思っているのだろう。