ハッシュ!


監督 橋口亮輔
出演 田辺誠一栗田勝裕)
   高橋和也(長谷直也)
 片岡礼子 (藤倉朝子 )
   光石研 (栗田勝治 )
 秋野暢子 (栗田容子 )
  冨士眞奈美(長谷克美 )

2人のゲイと1人の女性が、新たな絆の可能性を探る。

ペットショップで働く直也(高橋和也)は、気ままなゲイライフを送っており、周囲にゲイであることを隠しもしない。それに対して、土木研究所で働く勝裕(田辺誠一)は、自分がゲイであることを隠して生きている。優柔不断なため、同僚の女性・エミからの誘いを拒むことができないでいる。2人はやがて付き合うようになり、お互いの関係を深めて行くが、そこに一人の女性・朝子(片岡礼子)が現れる。そのことで2人の安定した付き合いも揺らぎはじめる。勝裕に朝子はこう持ちかける。「結婚とか、付き合うとかではなく、子供が欲しいの」と。その朝子のとんでもない決意が、直也や勝裕ばかりでなく、それぞれの家族に大きな波紋となって現れることになる。(映画生活より)

「ぐるりのこと。」の橋口亮輔監督の映画。
あの映画を観てからもう1ヶ月もたったのかぁ…早い。
私はどうやらこの監督と気が合いそうです。
日本の監督って特に、「〜ファミリー」みたいな、その監督お気に入りの俳優をよく使うけど、
もし「ゆたんファミリー」を作るなら、橋口監督と全く同じにしてしまうかもしれません。
こちらもとても良かったです。
「ぐるりのこと。」より良かったかも。好きです。
2時間10分の長い話だけど、そんなに長く感じません。
面白かった。
家族って他人で成り立ってるのって不思議。
恋人、友達、親子、同僚、兄弟…
世の中にはたくさんの関係がある。
でも血のつながりがある関係って、実はそんなにないのかもしれない。
「ぐるりのこと。」と「ハッシュ!」に共通して描かれている「家」。
今、暮らしている「家」と、前暮らしていた「家」。
同じ「家」だけれど、そこには距離や時間や空気やなんだかんだって、
同じ自分が住んでいたのに、過去の自分と今の自分で「家」の存在はどんどん変わっていく。
実家と一人暮らしの家はなんだか違う。
橋口監督の言いたい事が、みえないけど、凄くよくわかります。
一人暮らしの経験ある人じゃないと、わかんないかも。
なんかね、この前2日間だけ実家に帰ったんだけど、
駅の周辺がすごく変わってたし、うちの裏も空き地になってたり、近所の家が駐車場になっていたり、
ちょっといない間にすごく変わっていて、でも空がめちゃくちゃきれいだったんです。
夜も昼も朝もすごく静かで、それが変わってなくて安心した。
自分が使っていた部屋のベランダからピンクのような紫のような色の夕焼け空を見ていたら、
「私はこんなにいいところで18年間も育ったんだなぁ…」
とひとりでしみじみ感じました。
これから東京で暮らしていくと決めて、もう戻らないって思ってたけど、
就活も上手くいかないし、こっちに住みたいなぁって初めて思った。
高校まで憧れてた東京の生活もいざ現実にぶち当たると簡単に決心なんて揺らいじゃうものなのね。
でもまだ、諦めないけどね。
話ずれましたが。
橋口監督の中で、引っ越しのあとは鍋って決まってるのかな笑。
ぐるりでも引っ越しのあと鍋囲んでたなぁ。
この映画の中でゲイがかなり重要なわけなんですけど、
私はハタからゲイを見るのが好き。
でもやっぱ、ベッドシーンには抵抗ありますな。
いちゃいちゃしてる程度ならなんかほのぼのしてていいな。
あと朝子を演じていた片岡礼子
この人のナチュラルな演技がとても良かったです。
ぐるりでは1シーンしか出てこなかったけど、
橋口監督とはもう相棒なのか、ものすごい印象に残る演技でした。
ゲイってみんなオカマってわけじゃないんだね。
…ハッテン場ってほんとにあるんだ。
マッチョが嫌いなゲイもいるんだね。
なんか、ゲイのいろんなことがわかる映画でもあります。
ゲイってことを隠している人には住みづらい世の中だろうなぁ。
映画の中でも、勝裕はゲイってことをずっと隠していていたけど、
お兄さんは気付いてた。兄弟ってやっぱ、わかるんだね。
一番長いシーンでのやりとりで、その兄弟の愛(?)なのか、そういうものを感じられました。
いろんな雰囲気が詰まった映画でした。
エンドロールに加瀬亮の名前があったけど、どこに出てたかわかりませんでした。
もう1回見ようかな。
なんだか、連休が続いて、ニートになりかけの、グダグダ生活が続いて、
暇で就活の事とか、就活のことだよね、余計に考えちゃってそのたびに不安になってたけど、
映画見たらすっきりしました。
観たあとに幸せな気分になれる映画ってほんといいね。
そんな映画をもっと観たいです。
そしていつか、作ってみたいです。些細な事でも良いから、関わってみたいです。