旅行記03

8月11日(月)広島
アニメーションフェスティバルを見る日。
フェスティバル自体は最終日。
9時からのプログラムを見ようと思ったけど、18時からの授賞式を見る事に。
そして11時からのクラスの友人の作品上映まで時間があるので、
平和記念公園に行きました。
ホテルで自転車を借りて川沿いを走ります。
平和記念資料館に初めて入りました。入館料50円。
噂には聞いていたけど、衝撃的な展示が多すぎて重い気分になりますね。
熱風で一瞬で消えてしまった人は、影だけが残って、
生き残った人も皮膚がずるりとむけて、街は一瞬で灰になってしまいました。
無傷で残った人も、2日後、3日後には血便を出して死んでいく。
何年も何年も白血病になるひとが増えて、
爪が変形して生えて来る。
その変形した爪や、蝕まれた脊髄までいろんなものが展示されていました。
戦争になった原因とか、よくわかんないけど、とにかく関係ない人を殺すのは止めて。
こんな地獄が実際にあって、それを乗り越えてきた街があることを世界の人に知ってほしいって思いました。
もちろん日本人もね。
原子力はとっても大きくて便利なエネルギーだけど、少しでも間違えが起これば取り返しのつかないことが待ってるんです。
70年間広島には草木が生えないと言われたらしいです。
でも原爆が落とされた63年後の広島は、明るく蘇ってました。
原爆ドームも見ました。

慰霊碑には口の開いた水のペットボトルが何十本も置かれていました。
原爆が落ちた直後、あまりの暑さに耐えきれない人は川に身を投げて、
水を求めて彷徨います。
その人たちに水をあげるとほっとして安楽死してしまうそうです。
だから看護士は水をあげませんでした。
あげても、あげなくても死んでしまうのに、少しでも生きるために水をあげませんでした。
でもそれが生き残った看護士の罪悪感になって、今でも慰霊碑の前の水は耐えません。

上映が始まるのでアニメーションフェスティバルの会場へ。
上映が始まる前にその友人たちに会えました。
作品の前には監督の紹介があって、
いつも一緒に授業受けてる友人が、「〜監督」って紹介されてるのは変な気分で、
そしてとてもうらやましかった(笑)
現代日本のアニメーション」というプログラムで上映されて、
友人の作品や、他の日本の学生、アーティストの作品を見ました。
今年のアニメーションフェスティバルのイラストにもなっている「カエルのタネ」という作品が好きでした。
CGだけど、音楽が素敵でした。
他にも去年映画館に見に行ったジーニアス・パーティからも2本出ていました。
かなりツボを刺激されたのは、「そういう眼鏡」っていうとてもユルい作品。
良かったです。
そのあと広島に住んでいた大学の後輩と待ち合わせして
いっしょにお昼。
でもその子は広島に2年前まで住んでたくせに全く地理がつかめてなくて
私たちの地図を貸したり。
広島の天然記念物です。
そしてもう一人たまたま広島に来ていた友人にも会って、4人で広島城へ。
あとから合流した友人だけアニメーションを観に戻って、
3人で広島市内をぶらぶら。

そして授賞式の時間になったので会場へ戻って、2階席へ。
大学のアニメーションの先生にも会いました。
授賞式は観客賞に「つみきのいえ」がよばれたとき会場が「オォ〜」ってどよめいておもしろかった。
広島賞も「つみきのいえ」で、グランプリは「カフカ田舎医者」でした。
「田舎医者」も去年劇場へ見に行っていたので、見るのは2回目。
何度見ても重厚感がやばい。
あの声。もすごいけど、やっぱアニメーションがぐりんぐりんしてて、アニメーションでしかできないここだし、
山村さんの魂みたいな
もうよくわからんけど、分厚い作品です。
優秀賞は全部海外の作品で、どれも面白かったです。
特に気に入ったのは、ウサギとクマと狼が演奏の練習をしている「KJFG No.5」という作品。
あと好きではなかったけど、印象に残ったのは、人形アニメーションで、目だけが実写っていう気味の悪い作品
「マダム・トゥトゥリープトゥリ」
たぶん「バッカーノ!」の題材と同じ夜行列車にいるお化けみたいな都市伝説をもとにしてると思う。
あと愛し合ってるタコのアクションがおもしろいCGアニメーションの「オクタポディ」も面白かったです。
授賞式&上映は9時過ぎまで続いて、この日も倒れ込むようにおやすみ〜